頭の中に流れ続ける音楽「イヤーワーム」の対処法
2017年3月15日(水)
「頭の中で同じメロディが流れて集中できない~」なんてことありませんか?
実はこの現象は世界中の人に起こるものであり、英語では「耳の虫」という意味で「earworm(=イヤーワーム」と言うです。確かに、耳の中で虫が鳴いているような感覚ですよね。
多くの人を悩ますイヤーワームは、専門家によって研究も進められています。
今回はそんなイヤーワームに焦点を当てていきます。
<個人差はあるが、誰でもなるイヤーワーム>
調べによると、世界各国98%の人がイヤーワームを経験しているそうです。
また、男女とも同じくらいの割合でこの現象を経験しています。
ただある研究によると、「女性の方がより長い時間イヤーワームが継続し、男性よりも不快感が大きくなる傾向がある」という報告もあります。
イヤーワームが起こっている最中の状態には、個人差があります。
「数分でおさまる人もいれば、数日間にわたって続く人もいる」
「不快に感じる人もいれば、そこまで気にならない人もいる」
といった具合です。
<いまだ謎めいた存在のイヤーワーム>
イヤーワームとは特定の曲の特定のメロディが流れるものですが、流れる曲には個人差があるようです。
よく聴いているお気に入りの曲の場合もあれば、直前まで聞いていた曲、どこかで一度聞いただけの曲までと一貫性がなく、あらゆる場面でイヤーワームとして現れます。
「どのようなきっかけで、なぜ起きるか」
多くの研究者がイヤーワームについての研究を行っていますが、その時々で結果が違っており、いまだ具体的なメカニズムが分かっていません。
イヤーワームは、いまだ謎めいた存在なのです。
<イヤーワームに効果のある対処法>
では、私たちは何もすることができないのでしょうか?
実は、イヤーワームに効果がある対処法に関しては、少しずつ明確になってきています。ここでは3つ紹介します。
その1:ガムをかむ
「何かを噛んだり口を動かすことは、短期記憶や音を想像するのを妨げる効果がある」ということは、以前から知られていました。それを利用した対処法の1つです。
その2:音楽を一曲まるまる聞く
一部の特定のメロディが流れ続けるイヤーワームに対して、曲をはじめから最後まで聞ききることで対処する方法。「音楽には音楽で」という考え方ですね。
イヤーワームで流れている曲を選ぶのか、まったく別のメロディの曲の方が効果があるのかは、個人差があります。
その3:音楽に関係ない別のことをする
ゲームをする、メールを送る、ジョギングをする、電話をする、など音楽と離れて何か別のことに集中するという方法。
こちらも個人によって集中できるものは違うので、自分に合った方法を選びましょう。
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「よく起こるあの現象はそういうことだったのかぁ」と納得していただけましたでしょうか。個人差もあり、解決方法がはっきりしていない謎の多いイヤーワーム。あまり思いつめずに、気持ちを切り替えてみるのもいいかもしれません。
次にイヤーワームに悩まされることがあれば、上にあげた方法をどれか試してみてくださいね。
